千種有宗の「こころなき身ゆゑ」

歴史・文化・詩歌・音楽について語ります。

ごあいさつ

みなさま、こんにちは。千種有宗(ちくさ ありむね)です。

 

コロナ禍を機に辞職し帰郷、しがない個人事業主兼予備校講師になりました。収入は減ったものの、自由な時間が増えたことから、ネット上で物を書いてみようと発企。塾では日本史と世界史を教えており、このブログも歴史と文化を主としていこうか、と考えています。雅号を「宗治」と称して和歌を詠じることもあるかもしれません。僻者の私ですから、おのづから文章・詩歌はひねくれたものになるでしょうが、できるだけ素直に自分の心を表現してみようと思います。

 

飽きっぽいもので、いつまで続くのかわかりませんが、好きなときに好きなことを語ってゆきたいと思います。

 

よろしくお願いします。

 


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七言絶句「暑日読書」(拙作)

  • はじめに
  • 拙作の漢詩
  • 補足

 

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 先日、太刀掛呂山著『詩語完備 だれにもできる漢詩の作り方』*1を入手し、漢詩を作り始めました。

 「作り方の部」を読み、早速七言絶句を作ってみました。間違いも多く恥となりましょうが、今後の反省のためにここに記録しておきます。

 

*1:呂山詩書刊行会、1992年

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タレス、熱中症で死す~「熱中症」の定義とは~

 

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 今朝、次の記事を目にしました。

 

news.yahoo.co.jp

 

 招致決定後まもなくから熱中症の予防と対策はオリンピック競技実施の大きな課題でした。夏が来る度に「この暑さでオリンピックは大丈夫なのかねえ」といった世間話をしたものです。

  しかし考えてみると、この「熱中症」という用語について、確たる定義をすることができない自分がいます。よい機会なので、熱中症の定義について少し考えてみることにしました。

 

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20年ぶりの手紙

noteからの転載です。

 

note.com

 

 私が中等部2年生のとき、国語科にA先生が赴任して来られた。

 先生はそれまでイタリアで日本語を教えておられたので、授業中には、雑談としてヨーロッパのことをよく話してくださった。当時日本から出たことのなかった私にはとても興味深いお話しであったから、もっと拝聴したいと思って、先生が放課後にお開きになっていた古典素読の会に加わったのである。

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『万葉集』の中の七夕

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  • 万葉集』の中の七夕歌
  • おわりに

 

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 今日は七夕ですね。先程は、七夕にちなむ拙歌を何首かご紹介しました。今回は、『万葉集』の中から、七夕にちなむ歌を2首ご紹介しようと思います。

 

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七夕の歌(拙作)

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  • 七夕の歌
  • おわりに

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 今日は七夕ですね。

 

 七夕は、大陸の星合の伝説や乞巧奠(きこうでん、手芸の上達を願う行事)と、わが国古来の棚機津女(たなばたつめ)をお祀りする風習が融合した行事です。節日として宮中の年中行事になるとともに、民間でも厄払いや願掛けの行事として古くから親しまれてきました。また、単なる行事としてだけでなく、織姫と彦星の年に一度の逢瀬という恋物語として、七夕は古くから受容されています。『万葉集』や敕撰和歌集に多くの七夕歌が残っていますし、『枕草子』や『蜻蛉日記』、『和泉式部日記』にも七夕にかかわるお話が残っています。

 

 さて、今日は七夕を題とする拙作を幾つかご紹介します。

 

 

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7月3日、吉野秀雄誕生

  • はじめに
  • 吉野英雄の略歴
  • 吉野秀雄の一首
  • おわりに

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 「和歌で学ぶ今日は何の日」第3回になります。

 

 今日は7月3日。今から119年前の明治35年(1902)7月3日は、吉野秀雄が誕生した日です。

 

 吉野秀雄は群馬県高崎市に生まれた歌人です。慶應義塾大学経済学部に入学しますが、肺を患って中退。故郷高崎での療養中に正岡子規伊藤左千夫の歌論に心酔。作歌を志しました。彼の歌人としての大業は、妻はつ子に先立たれる前後の痛哭を詠んだ『寒蝉集』所収の一群の歌でしょう。子規に倣った写生(リアリズム)の観点から、闘病する妻に寄り添う自身の懊惱を客観的に表現しています。

 

 今回は、その一群から一首ご紹介します。

 

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主語が大きい人

  • はじめに
  • 「国民」って誰ですか
  • 代理人でなく代表としての国会議員

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 先日、一人でカラオケに行ってきました。

 所謂「萌えソング」や「電波ソング」は他人と一緒のときには歌えませんから、あべにゅうぷろじぇくとの『ラブリー☆えんじぇる』を心ゆくまで熱唱して参りました。これは大変良い曲で、歌うと身体を拘束する縄が解かれたような、晴れ晴れとした気分になります。勿論、「燃えソング」も歌いました。マジンガーZの挿入歌『Zのテーマ』はいつ聴いても心が熱くなりますね。

 

 その『Zのテーマ』の作詞者である故・小池一夫氏が次のように語っていました。

 

 

 今日は、小池氏のいう「主語が大きい人」について、つらつらと語ってゆきましょう。

 

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6月24日、藤原惟成出家

  • はじめに
  • 藤原惟成という人
  • 惟成の失脚、出家
  • 惟成の一首
  • おわりに

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 「和歌で学ぶ今日は何の日」第2回になります。

 今日は6月24日。

 今から1035年前の寛和2年(986)6月24日は、藤原惟成が出家した日です。

 

 藤原惟成は花山天皇に仕え、有能な文官として実務を執り仕切り、五位摂政とも称された貴族です。しかし、花山天皇に替えて外孫の懐仁親王(後の一条天皇)を践祚させんとする右大臣藤原兼家らの陰謀により失脚し、出家を余儀なくされます。

 

 どうしてそんなことになったのか。以下に見ていきましょう。

 

 

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6月23日、平重衡薨去

 

はじめに

 

 みなさま、こんにちは。千種有宗です。

 

 今日から「和歌で学ぶ今日は何の日」という連載を始めます。

 今日この日、日本史上で何が起こったのか。誰が生まれ誰が死んだのか。それを和歌を通じてお伝えしよう、という内容の連載です。

 

 第1回の今日は、6月23日。

 今から836年前の寿永4年*1(1185)6月23日は、三位中将・平重衡薨去した日です。

 

 彼の最期は斬首という痛ましいものでしたが、その直前に、ある女性に手紙を送っています。その手紙に添えられた一首とともに、彼がなぜ死ななければならなかったのかを、お話しましょう。

 

*1:あるいは元暦2年。平家は元暦を使用しなかった。

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